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環科研・公衛研まもれ@大阪

橋下維新の大阪市解体(都構想)は許せない!大阪市立 環境科学研究所(環科研)、大阪府立 公衆衛生研究所(公衛研)の統合 · 独法化、反対。メール dokuhou.hantai@gmail.com ツイッター @dokuhou_hantai

「危機管理の要員」をリストラして非常勤で対応?-維新・井戸議員の暴論(その2)

大阪市会の自民、公明のみなさんは、市民の安全を守るために統合案に反対してきました。しかし、吉村市政の与党議員である井戸議員は、研究所の統合・独法化で検査をリストラすると明言しました。市の「統合で機能強化」との説明と異なります。

市民の安全のリストラは、市長選挙の「民意」ではありません!市がウソをついてきたのか?徹底審議が必要です。このまま可決はありえません。

(井戸議員の一連の時系列まとめは以下)※順次、問題発言の詳細を記事にします。

大阪維新・井戸まさとし市議、問題ツイート5連投(時系列まとめ) - 環科研・公衛研守れ@大阪


① 「危機管理に関係ないところはリストラ」「危機管理は非常勤で対応」

 

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まず、「危機管理関連部門は倍増になります」はウソです。拙ブログでもすでに指摘してきたとおり、職員数をそのまま統合しても、感染症の流行や食中毒の件数は変わりませんから、検体の件数に対する職員数は合計して変わりません。「倍増」ではありません。

そのうえで、「独法化で流動的研究員を増やす」ことで、「危機管理の要員」は確保できるでしょうか。公務員1人の人件費をどれだけ高く見積もっているかわかりませんが、平成27年度の大阪市人事委員会勧告では、研究職の給与月額は管理職を入れて368,390円(勤続19年平均)です。これは管理職を含めた数字なので、管理職を除いたシュミレーションでは、22歳で採用され、40歳で主任になるとして、勤続18年で月額341,100円です。これで非正規化すれば、「公務員1人の人件費で研究員2~数人可能」ということは、2人なら1人17万円、3人なら1人約11万円ということになりますが、3人はありえませんね。2人でも、井戸大先生と比べたらえらい低賃金。これで「危機管理の要員は確保」と言えるんですか?デマを流すのはやめてください。

問題は、井戸議員は、「危機管理の要員」について、勤続18年のベテランはいらないと想定されていることです。

全国の都道府県、指定都市に衛生研究所は設置されていますが、どこも常勤職員の削減、予算削減で機能低下が問題になっています。これでは国の危機管理に支障があるとして、2016年4月に感染症法が改正され、感染症の検査は「都道府県、指定都市の責務」とされます。その際の審議会の資料に、職員数のデータが出ています。

平成26年3月14日 第3回厚生科学審議会 ホームページから

www.mhlw.go.jp

【参考資料1】感染症対応における地方衛生研究所の現状と課題(PDF:554KB)

常勤職員の削減により、微生物検査ができない項目のトップの理由が、「検査技術を有する者がいない」という悲惨な状態です。技術は、長年の経験によって蓄積されるものです。非正規化して、危機事象になった時に、誰でも対応できるものではないのです。


② 環科研・公衛研の試験検査は、「危機管理と関係ない」「民間でもできる検査」とリストラできるものなのか

 

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  井戸議員は、「統合することが危機管理の強化」という事例として、雪印事件を持ち出します。それもデマであり、事実は「独法化してはならない」事例です。

大阪維新・井戸まさとし市議の印象操作・すりかえ・デマまとめ - 環科研・公衛研守れ@大阪

この際、いち早く検査方法を開発し、原因物質の黄色ブドウ球菌毒素のエンテロトキシンA型を検出したのが公衆衛生研究所でした。そして、府市連携で迅速に環科研でも検出に成功し、他の自治体での検査も統一された経過があるのです。

職員を非正規化して、このような先進的な検査手法の開発などができるとでも思ってるんでしょうか。大問題です。

 

井戸議員に、具体的に何が危機管理に「関係ない」試験検査なのかを聞くと、適当なことを言います。

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「家庭用品や健康食品」の安全性も、地域保健法に基づく公衆衛生における衛生研究所の分野です。それに、食品検査部門は、前述のとおり16人程度で、冷凍餃子事件などの危機管理にもあたります。「常勤職員は無駄」と職員数を減らせば、危機管理にあたる人員が減るのです。統合は、スケールメリットを生かすどころか、縮小ではないですか。


③ 感染症分野についてはごまかしたが、外注化を主張していたことは答えず

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もちろん覚えているでしょうが、2013年(H25)2月22日の大阪市議会で、井戸議員は「感染症部門の外注化」を主張されていましたね。

「感染症の検査が今後も必要というような意味でしょうか、・・今、行っているものが一律に全部必要かについては精査する必要があると私は思います。・・民間の検査を活用してできるものも多くあると思います。4カ所の府の保健所と大阪市保健所で行っている結核菌やO-157などの感染症の検査についても、全くもって同様であると考えております。内部の議論だといろいろな理由をつけて職員を残そうとしがちなことが、上山特別顧問からも指摘されているとおり」

その上山顧問は、リストラについて「聞いたこともない」と逃げて、ブロックです。感染症部門のリストラは、さすがにまずいとなってるんでしょうか。

④ 大阪市の議会説明を無視して、職員リストラを公言(「職員倍増」はウソ)

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これまで述べたように、環科研・公衛研の業務で、「危機管理に関係ない試験検査」はありません。

だからこそ、大阪市は議会では、リストラはしない、機能強化だと説明し続けてきました。大阪市の説明がウソだったのであれば、議会でしっかり明らかにしないと可決などありえません。議会答弁を抜粋します。

(平成25年02月22日 大阪市会・民生保健委員会)「今回の統合と独立行政法人化につきましては、当然移行型の独立行政法人ということで、今までの、要するに地方衛生研究所が持っておりましたその機能をそのまま引き継ぐというのが前提でございます。」(曽田健康局環境科学研究所独立行政法人化担当課長)

職員をリストラして、どうやって、「機能をそのまま引き継ぐ」ことが可能なんでしょうか。議会を愚弄するものです。

 

「二重行政のムダ」とやり玉にあげられた環科研は、職員約90人(うち感染症、食中毒対応で10人ちょい、食品検査で16人程度)の小さな機関です。市民からは目に見えない地味な機関でしょうが、市民生活の安全を守る欠かせない機関です。大阪市は、これまで「統合で機能強化する」と繰り返してきましたが、井戸議員の一連の発言によって、統合の本性は、独法化によるリストラ・機能を縮小と明らかになりました。

2月議会での可決は絶対にしてはなりません。