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環科研・公衛研まもれ@大阪

橋下維新の大阪市解体(都構想)は許せない!大阪市立 環境科学研究所(環科研)、大阪府立 公衆衛生研究所(公衛研)の統合 · 独法化、反対。メール dokuhou.hantai@gmail.com ツイッター @dokuhou_hantai

衛生研究所の統合で、どうなるのかまだまだ検討は不十分(感染症情報センターはどうなる?)

3月1日にも、大阪市立環境科学研究所と大阪府立公衆衛生研究所の統合(独立行政法人化)の可決が狙われています。27日に報じられた、吉村市長の「修正」は、衛生研究所の統合独法化にはまったく触らないものでした。

ならば、衛生研究所の統合については、当初提案とまったく変わらないわけなので、自民党や公明党は当然反対すべきです。

衛生研究所の統合については、まだまだ大阪市民のための公衆衛生がどうなるのか検討もされていなことが多すぎます。

この記事では、「感染症情報センター」について書きます。聞いたことがない人が多いと思いますが、大阪市内の診療所や、病院、保育園にも、以下のような「大阪市感染症週報」が配られているのは、見たことがある人も多いと思います。こうした流行の状況を解析し、市民に情報を発信するのが「感染症情報センター」です。大阪市では阿倍野にある大阪市保健所にあります。

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ホームページはこちら

大阪市市民の方へ 平成28年 大阪市感染症週報

大阪市立環境科学研究所が、橋下市政で大幅な研究員の削減にあい、すでに機能低下に陥っていることは、前記事のとおりです。

【2/28毎日(大阪版)】唐突な「環境」市残留案 三度否決 統合の是非はーー大阪公明はよく読んでください - 環科研・公衛研守れ@大阪

感染症の届けを受けた検査は、環科研で行われますが、情報の解析は大阪市保健所が行っています。大阪府では、検査も情報解析、発信も府立公衆衛生研究所が行っており、大阪府の「感染症情報センター」は公衆衛生研究所にあります。こうしたことも、大阪市がこれまでも環科研の機能を強化してこなかった一例です。

感染症情報センターは、いずれにせよ、衛生研究所の検査・分析と一体で迅速な情報解析と発信が可能になっています。ここで、大阪府と大阪市の違いを図に示します。

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いま、市議会にかけられている統合独法化案では、いまの公衛研、環科研の機能を引き継ぐとされているので、大阪府の感染症情報センターは新法人に、大阪市の感染症除法センターは大阪市保健所に残ります。大阪市の情報センター機能は、研究所から分離、切断されてしまうことが分かります。

具体的には、大阪市内の医師からの届出情報は、大阪市保健所に集約され、新法人に提供することになります。

また、大阪市内の医師からの検体は、大阪市保健所が新法人に検査を依頼します。

新法人は、大阪府所管の保健所と、大阪市保健所の両方から検査依頼を受けて、検査、分析をします。その分析結果を、大阪府の感染症情報センターは行政に還元し、情報発信します。

大阪市保健所は、新法人から、「大阪市分だけ」ぬきとった分析結果をもらわないといけません。これは不合理です。つまり、大阪市は、自前の研究所を失うために、市民への迅速な感染症情報の発信ができなくなる恐れがあります。この点をどうするのか、いままで議会審議で取り上げられたこともありません。

仮に研究所を統合するならば、感染症情報センターも新法人に機能統合し、一元化するのが筋でしょうが、そんなことも検討されていません。これでは、検査部門は組織統合しても、大阪市の情報センター機能は組織分割されて機能低下です。

(追記:感染症情報センター機能を、新法人に一元化してしまえば、それは大阪市そのものの機能を移転することです。それをお勧めするわけではもちろんありません。研究所と一体の感染症対策について、責任ある検討がされてこなかった一例としてみてください)

 

以下は、感染症情報センターに関する規定のまとめです。

■感染症発生動向調査事業実施要綱(平成11年4月1日)

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/dl/01_kansensho.pdf

感染症法第十二条から第十六条による施策として、感染症の発生情報の正確な把握と分析、その結果の国民や医療関係者への的確な提供・公開を行うもの(実施主体:国、都道府県及び保健所を設置する市)

(患者情報、疑似症情報及び病原体情報を収集・分析する実施体制)

中央感染症情報センター(国立感染症研究所)

地方感染症情報センター(地方衛生研究所等に設置)

※大阪府は、大阪府立公衆衛生研究所に大阪府感染症情報センターを設置

※大阪市は、大阪市保健所がその機能を担う(市立環境科学研究所では行っていない)

地方感染症情報センターが都道府県等の本庁の役割を代替する機能を担う」とされ、地方感染症情報センターは、感染症法第十二条から第十六条の規定する都道府県知事等の役割を担うことができるとする。