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環科研・公衛研まもれ@大阪

橋下維新の大阪市解体(都構想)は許せない!大阪市立 環境科学研究所(環科研)、大阪府立 公衆衛生研究所(公衛研)の統合 · 独法化、反対。メール dokuhou.hantai@gmail.com ツイッター @dokuhou_hantai

本日は公明・杉田市議。大阪市委員会 環境科学研究所の統合・独法化についての質疑。(3月14日)

本日(2016年3月14日)13時から、大阪市議会民生保健委員会の予算審議3日目。公明党、共産党の割り当て日でした。

公明党は杉田議員(党政調会長)が登場。環科研の統合・独法化関係案件(議題100,101,166号)について議事録アップします(録画からの文字起こしのため不正確な部分もあります)。3月22日の委員会が、本格議論の場になるようです。 


詳細は別にしますが、杉田議員の質疑は、統合・独立行政法人化の本質的な矛盾を5点にわたり指摘しています。

1.大阪市が研究員を大幅に削減しており、統合しても機能低下になるのではないか。

2.府市共同設立の運営交付金の負担について、大阪市が府の肩代わりにならないか。

3.環境部門の公立研究所の設置で、現・環科研の建物内に「公立の環境研究所」「府市共同設立の独立行政法人」という3重の指揮命令系統が生じるが、市民への責任が果たせるのか(3重行政問題)。

4.環境と衛生が共同使用してきた機器が、別法人になることで調整に支障が生じないか。公立の研究所にするのであれば、機器は大阪市の財産にするべき。

5.衛生分野の統合のスケールメリットはない。

これについて、大阪市側は、いまだ「早急に整理したい」との状況であり、3月22日の委員会に間に合うはずがありません。


機器の調整などは、現場の研究員の意見を聞いて調整しなければ絶対に失敗しますが、環科研の研究員には、いったいどの環境の業務が公立研究所に残り、どの業務が廃止されるのか、統合法人に移管されるのかも不明な状況です。職員がそれぞれ何人配置されるのかも不明です。こんな状況で、具体的な調整案がつくれるはずがありません。


22日で結論を出すのは無理です。拙速極まりない案で採決では、市民に対する責任が果たせません。いったん否決し、再検討をすべきです。


また、吉村市長の答弁は、あまりに抽象的でずさんなものです。先日(3月10日)の維新の飯田議員への質疑で市側が否定したはずの「職員倍増」を再度持ち出しました。いったい「倍増する」のか「倍増しない」のか、どっちなんだ?

さらに、「平時は独法の判断、責任となるが、緊急時は市長が指示するとの答弁は大問題です。
いったい「平時」とは何か?感染症の流行は、毎年、日々、刻々と変わります。感染症法では、平時も含めて、感染拡大防止のための検査と国への報告は「市長の責務」です。

飯田議員の質疑で、市長の責務が果たせるのかが問題になったはずです。(飯田さとし市議(3月10日 大阪市 委員会)一問一答コメント きちっと1つ1つ答えをお待ちしています - 環科研・公衛研守れ@大阪

これを、「法人の責任」と言い切った吉村市長は、まったく衛生研究所の役割も、市長の責任も理解していない。 

 

吉村市長の認識を撤回しないかぎり、緊急時のマニュアルをいくらつくっても無意味です。吉村市長の認識を徹底審議で正してください。

「平時」とされる中でも、O-157の流行、ノロウイルスの新型、麻しん、薬剤耐性結核など、市民の健康危機事象が恒常的にあります。これらについて「法人の責任」と市長の責務を放り出し、なぜ、パンデミック時に適切な指示ができるのか?「平時」の技術継承、職員確保に責任を取らず、なぜ「緊急時」のみ、責任が取れるというのか。

以下、議事録と、コメント(※マークのところ)します。

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公明党・杉田忠裕市議:

環境科学研究所の統合問題についてお伺いする。

大阪市の人件費予算があるが、職員数の減少が明らかになった。研究所の統合は機能強化との答弁だったが、このままでは機能強化どころか低下にならないか、危惧している。

予算、運営交付金は、府11、市9の割合となっている。府市の現状での負担比率はさらに差が開いてくる。府の負担すべきお金を市が負担しないようにしなければならない。

絵に描いた餅にならぬよう何らか制度的担保が必要と考えるが、いかがか。

 

市(宇田・独立行政法人化担当課長):

統合により発足する「大阪健康安全基盤研究所」(統合法人)の定款はすでに可決をいただいており、設置目的、業務範囲について定めている。中期目標も今後提出、ご審議予定。

審議内容にもとづき法人が十分責任をはたす責務をおっている。

引き続き、衛生行政の下支えできるよう協議をし組織体制の確保をしていきたい。


(※コメント)まったく回答になっていません。研究員を大幅に削減して、なにが機能強化になるのか。 

 

公明党・杉田忠裕市議:

次に追加提案された「大阪市立環境科学研究センター条例案」ついてお伺いします。これは、「大阪健康安全基盤研究所」(統合法人)に移管されない環境部門の研究を市直営でおこなうためのセンターを設置するもの。設置場所は、現在の環境科学研究所の施設内に置くということです。鶴橋の方ですね。

そうなると、同じ建物内に独立行政法人と市直営のセンターが同居することになる。

健康危機などの緊急時に、同じ建物内の2つの施設の責任者の、例えば、意見があわないための対応遅れがあってはならない。

指揮命令系統をはっきりさせる必要があると思う。2つの施設の最終責任者は誰か。現場責任者は誰か。現場責任者同士の意見が合わない場合、誰が決定するのか、お伺いしたい。

 

市(宇田・独立行政法人化担当課長):

大阪市直営の環境科学研究センターの最終責任者は市長であり、現場責任者はセンター長となります。「大阪健康安全基盤研究所」の最終責任者は理事長であり、現場責任者は施設庁となりますが、健康危機時などの緊急時には、おのずと優先順位が明確になると考えています。万一、意見が分かれるとなった場合が生じたとしても、地方独立行政法人「大阪健康安全基盤研究所」定款第12条により、法人は市長の要求に応じて業務を実施することになるので、市長の判断にしたがうことになる。

(※コメント)「おのずと優先順位が明確になる」って無責任やの! 

 

公明党・杉田忠裕市議:

この2つの命令系統がございます。市長にお伺いするが、この危機管理にかかわって、この2つの団体が同じ施設に入っている。いざというときの意思を決定する責任者を決めておくということについて質問させていただいた。

もともとの独立行政法人のトップが理事長となる。環科研の方は所長であり、市長となる。

本来、万一があった場合、誰が責任をおい、指揮命令をするのか。当然、一つは独立行政法人の理事長がいる。そして、条例が出された環境部門のセンター長、市長がいる。2つの指揮命令系統がありますが、もう一度お聞きしたいが、この2つの施設の最終責任者はだれなのか。

 

吉村大阪市長:

まず環境分野においては直営のセンター長が責任を負う、一方、衛生分野においては独法が所管することになるので、法人の責任にはなりますが、市としての緊急の危機事態が起きたときは、市長としてきっちり指示を出していきます。

 

公明党・杉田忠裕市議:

市長としてきっちり指示を出して、責任も取られるということですね。はい。そうなるといったい、独立行政法人の理事長さん、一体何なのですかね。一切責任もないし、指示もしないということなんですかね。全て市長がやると理解してもいいのか。

 

吉村市長:

衛生部門について平時に独法が所管するので、独法の判断、責任になりますが

市も運営金を入れて、そしてこの定款において、緊急事態が発生した時には市長の指示に従うということになりますので、緊急事態が起こった際には、まさに市長としてきちっと指示するたてつけになっていると考えています。

(※コメント)「平時」は独法の責任とするのは、大問題です(冒頭に述べたとおり)。「平時」も衛生研究所の検査の責任は市長にあります。この認識を正さないと先には進めるものではありません。

「緊急時」についての、 独立行政法人の定款第12条は以下の通り。
ーーー

第12条 法人は、公衆衛生上重大な危害が生じ、若しくは生じるおそれがある緊急の事態に対処するため知事又は市長が必要と認める場合に、知事又は市長から前条第1号に掲げる業務のうち必要な業務の実施を求められたときは、その求めに応じ、当該業務を実施することとする。

ーーー

「知事又は市長から」指示を受けた場合は、それに従うと。

杉田議員の指摘は根本を指摘しています。市長だけが指示をするなら、理屈は通るかもしれませんが、想定している緊急事態であれば、「知事と市長両方から」指示を受けることになります。吉村市長の答弁は、そこをごまかしています。

もちろん広域的な健康危機において、市民の利益も、府民の利益も共通するものはあり、知事と市長の指示は基本的には対立しないはずです。しかし、大阪市長はあくまで大阪市内の市民生活の安全確保を最優先に考え、責任を負います。

たとえば、2009年の新型インフルエンザの流行時でも、国のガイドラインに従って、当初は感染封じ込めのために、すべての接触者のウイルス型検査が優先されていました。しかし、病原性が弱毒性であるこがわかり、厚労省は「地域の実情から」、封じ込め最優先から病原性に対応した医療提供に重点を変えることを認めました。


こうした判断は、最終的に自治体の長によります。政令市の存続を前提にすれば、政策判断が知事と市長で異なる段階があることは十分にあり得ます。それは悪いことでもありません。

もしかして、吉村市長は「危機管理は知事の判断にゆだねる」と思ってるのではないでしょうか(大阪市を廃止したいようですから)?そうではないなら、研究所の統合を急ぐのではなく、大阪府知事と大阪市長との政策判断の調整マニュアルこそ作成すべきです。

 

公明党・杉田忠裕市議:

22日委員会でも、そういったことをマニュアル化するなり、緊急時にどうするかについて、きちっと議論してまいりたい。

さて、統合研究所に設置されるセンターが機能発揮できるためには機器をどちらが所有するのか。独法から借りる場合、賃貸料は発生するか、利用調整はうまくいくのか。

私も先日視察した、素晴らしい機器がある。この機器を使うのは2つの所帯がはいっていてどうなるのか。

 

市(宇田・独立行政法人化担当課長):

今回追加提出のセンター条例では、独法組織の施設に直営施設が入居する案で、様々な条件を整理し早急に整理を進めたい。

(※コメント)いまだ、「整理」すらしていないのかよ。

 

公明党・杉田忠裕市議:

様々なことを整理するとのことですが、岡本所長これちゃんとできるのか、こういう状況のなかで。

(※コメント)そのとおり! 

 

市(岡本所長):

利用の調整に関しては、所内で異なる分野間の調整仕組みを設けているので大きな問題でないと考えるが、2つの異なる法人格となってはご指摘のとおり整理すべき課題があるのは確かであり、鋭意、調整協議はかりたい。

 (※コメント)いつまでに「調整協議」すんねん!

 

公明党・杉田忠裕市議:

所長には課題もあるのでしっかりと議論していきたい。

指摘した箇所、これからということ。不動産関係は土地建物定款で決まっている。

わが会派も議決しているが、不動産に関しては今後そのまま推移するかと思うが、中の機材、新しいGCマス、数千万円、最近はいったと。大阪市の税金。当然。

これ以外にも高額機器多数。貴重な市の財産。センターの所有で移すべきと思うがどうか。

 

吉村市長:

現在、環境分野の設備機器、独法に行こうする分野との共用があると。事務的に仕分ける必要がるが、それぞれの運用に支障がしょうじないように、健康局に指示したい。

 (※コメント)大阪市の貴重な財産という認識はないんかい

 

公明党・杉田忠裕市議:

22日に詰めて議論したい。

統合の問題。やればやるほど課題が出てくる。勉強させてもらうほど。

府立公衆衛生研究所と環科研統合については、もともと府市統合本部で、府市で類似重複、二重行政の無駄を是正、B項目、としてあがった。

吉村市長になってからスケールメリットによる機能強化と。考え方変わったのか。

 

吉村市長:

環科研、公衛研統合ですが。統合本部会議で決定された、当時の議論でもスケールメリットによる機能強化、効率的な運営というのがそれまでの議論でされている。

これまでの議論も尊重するがが、公衆衛生レベル、機能を高めていくと言う意味で、これまで以上に強くバックアップしていく思いでおります。その意味でコスト縮減でないと表明した。

 

公明党・杉田忠裕市議:

あくまで機能強化。とのことで、考え方変わられたと認識しておきます。

統合独法化によって機能強化、関西の拠点にもなるような、とおっしゃっている。

しかし府市の研究所が統合独法しても建物はこれまでどおり、府と市で別。

それぞれの検査業務の依頼本も府と市で別。そのまま。一体何が変わるのか。建物そのまま、人も。

統合独法でどのようなスケールメリットがあるのか具体的に教えてください。

 

吉村市長:

現場の研究員と意見交換したが、同一の研究項目が多く、倍増によるメリットがあると聞いた。一方で大都市固有の課題への研究を持つ環科研と、衛生の強みをあわせもつような研究所が誕生する。最終的には関西圏において地方の衛生研究所の強化につながる。

新たな感染症、国に検査を依頼しなくても迅速に研究できるように展望している。

スケールメリットがあるとかんがえている。

 
(※コメント)「職員倍増」はないって、昨日、宇田課長が言ったところやろが!!

宇田課長「統合することでトータルが増えるわけではない」(2016/3/10)

 

公明党・杉田忠裕市議:

2つの設置団体、府と市。同じ建物のなかに2つの設置団体の法人。大阪市直営のセンターもそこに入る。

非常に複雑というか、すっきりしない。整理できない状況である。

2つの例えば会社設立するとき、2人の代表者がいて、会社をはじめる。最後までずっと続いたことはない。

分かれて独立する、だいたい、2人の経営者がいればわかれる、発展的かつぶれるかはわからないが。非常に難しい課題。

今後しっかりと危機管理もふくめて、どう対応していくか。非常に大きな課題。

一緒になって別れることはないと思うが。市長もずっと市長ではない。

建物、人は残る。大事な市民の命と健康守る観点で、環科研のあり方はきちっと議論が必要である。

中途半端な状況で、なかなか我々も賛成できない、という思いです。

22日の委員会で提起し、しっかり議論してまいりたい。以上で質問を終わります。

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(議事録は終わり)

 

杉田議員は、昨年5月の住民投票の民意を踏まえ、大阪市の存続を前提に、大阪市長が責任を取れる体制なのか否かを問うていると思います。

府市統合本部の「二重行政」の議論を継承する吉村市長の案は、否決しかありません。