環科研・公衛研まもれ@大阪

橋下維新の大阪市解体(都構想)は許せない!大阪市立 環境科学研究所(環科研)、大阪府立 公衆衛生研究所(公衛研)の統合 · 独法化、反対。メール dokuhou.hantai@gmail.com ツイッター @dokuhou_hantai

9月27日大阪市会(民生保健委員会) 文字起こし&ツッコミ

2016年927日に行われた大阪市会・民生保健委員会で、環科研・公衛研の統合(独立行政法人化)関連議案は可決(維新と公明の賛成で)されてしまいました。最悪!

それについての見解は記事にしたところです。
【見解です】9/27大阪市会 研究所独法化 委員会可決 ゆるせません! - 環科研・公衛研まもれ@大阪 )


今回の記事は、委員会文字起こしです。

 

委員会で審議された関連議案はこちら

・議案第186号 平成28年度大阪市一般会計補正予算(第2回)
・議案第204号 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所に係る中期目標の制定について
・議案第205号 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所に承継させる財産について
・議案第206号 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所の重要な財産を定める協議について

(議案の原文は、大阪市会ホームページから読めます。

大阪市会:議決等案件事項一覧 )
 

今回の審議で特筆すべきことが2つあります。

1つには公明党の動きです。
公明の質疑で、衛生研究所の独立行政法人化について、地元の反対も含め、「新たなデメリット」が次々と明らかになりました。
それでも公明が賛成してしまいました。
つまり、都構想関連議案に対して、理屈抜きに賛成に回ったということです。

もう1つには、今回の質疑で、この4月に独法化したらとんでもなくキケンだとますますハッキリした、それなのに可決したことです。質疑のポイントは以下の3点です。
①この3月の大阪市議会で「市民の命と健康を守るための担保を」と附帯決議がつけられていましたが、いまだ何の担保もない状態だということ。
②公明の質疑で、地元の反対も含め、「新たなデメリット」が多数明らかになったこと。(市長の命令権限、エボラ発言、疫学調査、国庫補助など)

③吉村市長が独法化のメリットをまったく言えなかったこと。

あらためて、
橋下維新が進めてきた「二重行政の解消」という「改革」が、うすっぺらい、抽象的な言葉ばかりということがはっきりした。
こんなものがゴリ押しされ、市民のための機関が破壊されていくことはやはり許せません。私たちはあきらめません。

 

 

さて「新たなデメリット」が次々明らかになってしまったために、市も新たな約束(カラ約束)を重ねてしまいました。また、エボラの対応をめぐっても吉村市長と松井知事の不一致が明らかになりました。

「来年4月独法化」は、破たんしています。

今後の本会議、府議会で、検証すべきことはますます増えました。真剣な審議をしましょう。大阪の市民の将来をまもるために。公明市議は、これからの責任が重大!

 

以下、文字起こしとコメントです。

 

質疑は、西川議員(自民)、永井議員(公明)、明石議員(公明)、尾上議員(共産)、飯田議員(維新)の順に編集し、

赤字、「新たに発覚したデメリット」に関する発言部分

紫字は、市長側の問題発言と、「新たなカラ約束」部分

(青字)は、それに対するツッコミです。

議員のみなさん、ぜひ次の審議などに活かしてください!
大文字、色付き部分だけ読んでもハイライトにわかります。

 

文字起こしした質疑の動画は、こちらで観られます。(https://www.youtube.com/watch?v=dMyu6C_G510&feature=youtu.be)から

 ===

西川議員(自民)

吉村市長、お忙しい中ありがとうございます。大切な環境科学研究所についてお尋ねしたい。同じ研究所と言っても、お隣の工業系、モノづくりの分野なら府と市がしっかり連携して進めていくこともありかと思うが、民生保健委員会は、文字通り大阪市民、府民、大阪で活躍する方々の命と健康を守る委員会であり、府も市もしっかり責任をもって努めなければならない。そうは思われませんか、みなさん。

まず、新法人の中期目標案について伺う。中期目標とはどのようなものか、前回までの案からどのようなものが加わったのか。

 

宇田管理課長

中期目標は、地方独立行政法人法第25条に基づき、設立団体が、地方独立行政法人の業務運営について目標を定め、これを当該地方独立行政法人に指示するとともに、公表するもので、内容は中期目標の期間、住民に対する業務の質の向上に関する事項などとなっている。

前回の中期目標案は、平成264月設立を前提としており、その後3年を経過し、地方衛生研究所を取り巻く状況にも変化が生じている。特に、①本年4月の改正感染症法の施行により、感染症にかかる情報収集体制の強化、緊急時の検体の採取、提出等、市長権限が強化されたことに対応し、研究所としても迅速かつ的確に検査を行う実施体制を整備することが必要となっていること、さらに3月市会で関連議案が可決された際の②附帯決議の内容や、議会において市長、知事から研究所統合による機能強化を図る、③東京都健康安全研究センターに匹敵する西日本の拠点となる地方衛生研究所をめざすなどといった答弁があり、これらの内容を反映させる修正を行っている。

 

西川議員

感染症法改正の施行により、感染症の情報収集体制が強化された。東京都健康安全研究センターに匹敵する西日本の拠点となる地方衛生研究所をめざすと言われた松井知事の答弁、非常に気になるところ。これは後程お尋ねする。

もう一点。健康危機時に研究所が市長、知事の要請に応じて、迅速に対応すべき事項が盛り込まれている。研究所にはトップとして理事長がいる。設立団体とはいえ、市長、知事が別組織の法人に命令ができるのかお答えください。

 

宇田課長

研究所の理事長は法人を代表し、その業務を総理する役割。設立団体の長である市長、知事といえども法人に命令をすることはできませんが、法人の定款第12条で、健康危機発生時に、知事又は市長は、必要な業務の実施を求めた場合に、十分かつ必要な業務の実施を支持しているところ。大阪健康安全基盤研究所は大阪市及び大阪府の地方衛生研究所として、府市の保健衛生行政に対して、その科学的裏付けとなるデータを提供するなど、日ごろから連携する必要な役割をになっており、定款の記載や中期目標での指示にくわえ、定款において「理事長は市長と協議のうえ知事が任命する」と定められていることを踏まえると、健康危機事象発生時などに、知事又は市長による要請を、法人が断ることは基本的には想定しておりません。ただ具体的なケースにおける対応など細目については今後詰める必要があると考える。

 

(市民の命がかかった問題について、市長は権限を失い、しかも担保がない!!)

(ちなみに、定款12条には「緊急時における知事又は市長の要求」に求めに応じるという規定がありますが、「等」「など」は含まれません。平時はあくまで法人の自律的運営に委ねるのが独法化です。市の答弁はそこをごまかしています)

 

西川議員

市長、今のご答弁聞かれましたでしょ。「命令することはできない」と言っている。「命令はできないが、市長による要請を法人が断ることは想定していないが、具体的なケースについては細目について今後詰める必要がある」と。これ、想定しておかないといけないのではないですか。市長の要請を断ることなどあり得ないと言い切ってくれるならいいが、言い切れないんでしょ?直営だったらあり得ないと言える。頼りないなあと思う。

さて、附帯決議の内容を反映させなければならない。感染症法改正による市長権限の拡大にも対応しなければならない。そのためにまあ、くどくどくどくどとたくさん、変えている。府議会との合同勉強会で、いままで独法化に賛成してきた府議会自民党からも、そんなにくどくど細かく指示しなければならないのであれば直営でしたらどうですかと意見が出たことを鮮明に覚えている。

聡明で責任感の強い吉村市長は、いざという時、まっさきに陣頭指揮をとられて、市民の命と健康を守るため頑張られると思いますが、研究所には理事長がいて、知事の強い要請と重なるかもしれない。市長の命令通り迅速に動けるのかどうか大いに心配である。市長はどのようにお考えか。

 

吉村市長

大阪市、大阪府の地方衛生研究所であるこの法人が、健康危機事象において、市長、知事が必要な業務の実施を求めたときに、迅速かつ十分な対応ができないということがあれば、そもそも法人の存在意義がないというくらい重要なものだと思う。そのため、法人には、定款第12条でそのことを規定していますし、中期目標にも記載して法人に指示していく。仮に法人が求めに対して迅速かつ十分な対応をしないということがあれば、これは当然、定款において理事長は「市長と協議のうえ知事が任命する」という規定もあるので、この任命権を行使して対処していく今後、法人において具体的な行動計画、中期計画、細目については府市と法人で取り決めて、万全を期すよう健康局に指示してまいりたい。

具体的なケースで、知事との相違は基本的にはないと思うが、同じ大阪での健康危機事象への対応であり十分調整可能と考える。

 

(これこそ無責任な「何でも民営化」思想。
法人が十分な対応ができなければ、理事長を交代させたらいい??その時にはもう遅いのです!! その時には多くの命がなくなってる!!
危機事象に迅速に対応できるのは、平時から検査手法を開発し、感染源特定の調査を積み重ねがあるからでしょう。有事になって、市長の要請を断ることは普通はしないでしょう。断りたくなくても、、できなくなってしまっていたら遅いのです。
感染症のまん延を防止し、市民の命を守ることは市長の責任です。独法のせいにはできませんよ。そんな事態になったら市長はどう責任を取るのか!と追及すべきです)

 

西川議員

健康危機事象発生時に、大変難しい調整になるかもしれないと心配する。よく考えていただきたい。市長が命令したらパッと動いていただける組織というのは、持っておかれることが大阪のためになると私は思う。

わが会派も、この議案受けて915日に、東京に視察に行ってまいった。河野委員、山本委員、そして本会議で反対討論に立ちました福田議員が行ってまいった。まず、厚労省に行き、今年4月施行の改正感染症法についてその趣旨の再確認をした。国が地方に何を求めて法改正をしたのか聞き取りをした。首長は全ての感染症の患者等に対し、検体の採取等に応じること、また医療機関等に対し、保有する検体等を提出することなどを要請する旨の規定を法整備したということ。高度な個人情報を扱って、公権力を行使するための法整備であるとの説明だった。感染症に対する情報収集、疫学調査の強化を、首長が責任をもってやりなさいということだ。たしかに、副首都推進本部会議に出されたタスクフォース会議の経過報告書の5ページでの機能強化イメージでも、「疫学調査研究チーム」とある。中期目標案の第23に、「健康危機に関わる情報収集や、発信機能の充実強化」とか、「疫学調査などへの取り組み」と確かに書いてある。これは患者等への聞き取りや、検体採取等のいわゆる実地疫学調査ということですが、この実地疫学調査は、現場で、「あなたはどこでいつ、何を食べましたか、どこへ行って、誰と会ったんですか、電車に乗りましたか、バスでしたか」などと詳しく調査することなんです。特定するために。これ、感染症法第15条によって、公務員でないとできないのではないか。

(タスクフォース会議の経過報告書:機能強化イメージ)

f:id:dokuhouhantai:20160930194811p:plain

 

宇田管理課長

委員ご指摘の通り、感染症法第15条に定める実地疫学調査は、公務員である医師や保健師が行うものであるが、環科研では実地疫学調査そのものは行わず、保健所で採取された検体について病原体検査を行っている。タスクフォース会議経過報告書や中期目標で記載している疫学調査へのかかわりは、検査によって検体の遺伝子型を判明し、感染経路の特定を支援する取り組みについて、これまで以上に積極的にかかわっていくことにより、保健所での実地疫学調査をさらに支援するもの。

(それなら今と変わらない) 

 

西川議員

実地疫学調査は公務員じゃないとできないという答弁。独法にしてしまうと公務員ではないので、直接できない。機能強化どころじゃない。自分でできない。

東京視察のもう一点は、お手本にしたいという東京都健康安全研究センター。市長、知事も各会派も視察された。視察とは実地において状況を見極めることである。東京都のセンターは直営である。「あー、ええところやなー」と思われたのであれば、大阪も直営でやるべきではないか。すばらしいところやったでしょ、あれ、直営です。自分の心にウソついたらあかん。よいと思ったら、どうしたらいいか、考えてほしい。東京都の職員に、センターを独法化せずに直営で残した理由を聞き取りした。保健所の行う公権力行使の根拠となるデータを提供する機関は直営であるべきで、独法化の議論自体があまりなかったということ。そんなことを言いだすことがおかしいということ。

市長。国、東京都、そして全国80か所の衛生研究所はすべて直営である。すべて直営なんです。大阪だけ逆になるのはおかしいのではないか。市長も本当に独法のほうがいいとお考えか。

 

吉村市長 1:06:34

そのように考えてまして、理由ですが、まず厚生労働省もこの地方衛生研究所について地方独立行政法人とするかどうかについては地方の判断との認識である。たしかに東京都においては東京都健康安全研究センターが実質唯一の地方衛生研究所ですが、大阪では規模、機能ともに拮抗した2つの地衛研が存在しており、その2つを統合して機能強化していく、あくまでその手法として、地方独法化という結論に至ったものであり、私もそのように考えている。公権力の行使にあたる保健所と、精度の高い検査が求められる地衛研が、組織として分けることで、それぞれの役割に専念し、加えて連携を強化し、公衆衛生の総合力を大阪で高めていくことができると考えている。

 

(「理由」になってへんけど。。
組織を分けることで専念?連携強化?もう論理じゃない。詭弁。
また、市長が提案する「健康危機管理情報の専門部署」や、「疫学調査機能の強化」はまさに保健所機能の一部をになうことではないのか?何を目指すのか。
京都府と京都市は、直営のまま施設の一元化を計画しています。市長の命令権も維持されるし、保健所と一体で疫学調査を行う権限もある。そんな検証もせずに、「独法化」に拘るなら、「手段」ではなく、独法化そのものが目的になってないか?)

 

西川議員

市長はよく勉強されている方、国は独法化はそぐわないと考えてることもご存知かと思う。市長の本心ではないのではないかと思っている。

もう一点。新しい施設を置くとされた地元から陳情書が出された。お彼岸の日に慌てて地元説明会をしたそうですが、泥縄の見本のようなもの。長年にわたってご協力をいただいている地元の皆さんには失礼極まりない。新聞を見て初めて知ったということではないか。十分に反省しなければならないと思う。吉村市長は市長の前に、私の地元の衆議院議員だった。地元の話もよく聞いていると思っていた。地域の人たちの気持ちがわかる、そういう市長であると考えている。どうぞ、ご自身で考える市長を貫いてほしい。松井知事が、「エボラ出血熱にも対応したい」と府議会でも答弁していることを考えると、説得力が全くない。エボラと言えば、P4。東京都でも扱えない危険なもの。地元もびっくりしたのではないか。もういい加減にしてくれと思うのは当然。十分に理解を求めるべきと考えるが市長のお考えは。

 

吉村市長

この新研究所については、健康危機事象について積極的に対応していく。日常的に様々な病原体や有害物質の検査をしていく。非常に重要な役割の研究所。新研究所の施設整備ですが、地元の心配を払しょくする必要があると思っている。WHOの指針にも準拠するしっかりとした施設を作っていく。P3BSL3)の取り扱う微生物が外部に漏洩することがないような安全かつ堅固な、建物も高度な安全性を備えたものにしていく。計画の各段階で、住民のみなさまに安心していただけることが必要。

(松井知事のエボラ発言はスルーか)

 

西川議員

市長ご自身も努力してほしい。

この議案、2月議会もむちゃくちゃでした。命と健康にかかわることなのでもっと慎重に。環境科学センター条例が設置されて、環境分野が直営で残ることになった。直営で残すべきものがひっくり返っているのではないか。ちょっと考えたら、いま、健康を脅かしているのは、新型感染症の流行や、食品への混入問題など、衛生分野であることは明白。大阪市も公害問題で悩んだこともあるが、水も空気もずいぶんきれいになった。衛生分野は直営で残すべき。これ、誰でもわかることだと思っている。府と統合し、独法化することは撤回してほしい。考えてほしい。

 

永井議員(公明) 1:42:40

大阪健康安全基盤研究所の施設のあり方について伺いたい。市立環科研と府立公衛研を統合して大阪健康安全基盤研究所を設立するということで、一元化の施設を整備するため、基本構想策定経費として補正予算が提出されている。3月市会においては、2施設において運営するとされていたが、9月議会で唐突に一元化の方針。経過について伺いたい。

 

前田担当課長

平成28419日の第3回副首都推進本部会議で、平成294月法人設立を目指して、準備を進めるとともに施設のあり方検討を進めることとなった。5月市会で施設あり方検討についての補正予算を可決いただいた。822日の副首都推進本部会議で、統合効果を発揮するため、一元化する方針を確認し、831日の府市それぞれの戦略会議で決定。

健康危機事象発生時において知事及び市長からの要請に迅速に対応し、司令塔機能を発揮するため、大阪府庁及び市役所に近い場所であること。

府内の保健所から迅速に検体搬入できるよう公共交 通機関及び自動車によるアクセスの利便性に優れていること。

東京都健康安全研究センターも都庁の最寄で新宿区にあり、それを参考とすること。との観点から森之宮地区と決定。

 

 (なら独法化=行政から切り離して自律的運営に委ねることは、したらあかんやろ!「司令塔」とは、まさに市長が行うべきこと。「司令塔」を独法化なんてきわめてキケン行為、地方独立行政法人法にも違反することだ)

 

永井議員

8月末の新聞報道では約100億円という報道。このような数字が出たことに驚いた。100億円の金額の内訳は。

 

前田担当課長

100億円については、コンサルでの超概算。東京都健康安全研究センターレベルの施設規模を前提に、2万平米とし、新棟部分で53億。既存施設の改修で56(これは元もと府の公衛研移転計画で予定していたもの。これも大阪市が負担するの?)、駐車場の解体費用として34千万。

 

永井議員

内訳は理解。912日に、地元の北中道振興町会から陳情書が出ている。大阪健康安全基盤研究所は、公衛研の隣接地に建設されることに対し、北中道地域以外で建設されることの求めるもの。22日に地元説明会が開催で、大阪府から十分な説明がなく、対応が不誠実であったと聞いている。説明会は大変混乱していたと聞いている。これまでの説明の実施状況は。

 

前田担当課長

大阪府では、これまでも森之宮地区の町づくりや、公衛研の移転案について説明を行ってきたところ。平成284月には、一元化施設の検討について説明をしている。922日に一元化施設について旧健康科学センター施設内での案について説明したところ、BSL3施設は嫌悪施設であり、別の場所での要望であった。府市共同設立であることから、市としても丁寧な説明をしていきたい。

 

永井議員

府により公衛研の単独移転の時から、丁寧な説明があるのか疑問。新研究所の安全性の担保についてどのようにしていくのか。

 

前田担当課長

地元はBSL3の安全性に懸念。基本構想の中で納得いただく必要があると考えている。

 

永井議員

施設の安全性を示していくとしているが、市長、あまりに地元の対応に誠意がなく、ひどすぎるとの声。どのような対応をしていくのか、一体運営の中身を示さないと安全性を理解はできないと考えるが。

 

吉村市長

施設の安全性を地域住民に説明していくことは重要。新しい施設は、堅牢な実験室であり、建物としても耐震化、WHOの指針を満たすような厳しい基準を満たすものが必要。十分に示していきたい。

 

永井議員

早急に具体的な中身と万全なセキュリティ体制を示さないと不安は払しょくできないし、納得もできない。誠心誠意よろしく。

915日に、東京都健康安全研究センターを視察した。東京都健康安全研究センターの施設は素直に素晴らしいと感じたが、実地疫学調査チーム、5つのBSL3が設置されるなど、他の地衛研に比べて充実していると思った。

資料の配布をお願いする(タスクフォース会議経過報告)(←西川議員のところでイメージ掲載)

大阪健康安全基盤研究所の機能強化のイメージとして、5つの機能強化が示されている。その中で「実地疫学調査チーム」というのはどのようなものか。東京都の事例を説明を。

 

前田担当課長

東京都の実地疫学調査チームは、保健所が行う疫学調査を技術的に支援するもの。センターの医師、保健師を中心に、保健所からの依頼を受けて、保健所の行う疫学調査の企画立案、実施、評価等を行うもの。また都内の保健所から支援の要請があった場合には、センターにおいて支援の検討をし、都内の保健所から派遣要請があった場合には派遣に応じるもの

 

永井議員

独法化の新研究所では疫学調査の専門チームを設置するというが、疫学調査には独法職員は携われないんですよね。冒頭話しましたが、東京の疫学調査についてはHPにも保健所に派遣すると記載されている。東京都と同じように疫学調査チームを立ち上げるわけですから、後方支援だけではなく、保健所に同行して、チーム自らが積極的に応援する体制や仕組みを構築すべきと考えるが。

 

前田担当課長

感染症法第15条に基づく積極的疫学調査については、法人職員が行うことはできないと解されているが、新研究所では、チームの職員が現場に同行し、保健所が行う疫学調査が迅速かつ的確に行えるよう客観的な視点からアドバイスを行うとともに、平時から健康危機事象の把握のため、感染症の発生動向について情報収集、分析するなど、大阪府域全体の疫学調査機能の向上を図れるよう具体的な仕組みづくりについて検討していく

 

 (法律で「できない」とされているのに、これから「仕組みづくりを検討」って。。「東京都に匹敵する機能強化」ってウソと判明したのであり、このまま独法化を進めることはありえない!!)

 

永井議員

感染症の15条に基づく疫学調査については直営ではできても、独法化したらできない。これを実施するためには、たとえば法改正などの制約があって、非常にハードルが高いと思うが、市長のリーダーシップで、例えば独法でも疫学調査ができるよう法改正を国に迫るなどを行うべきではないか。

 

吉村市長

委員ご指摘の法改正というのも、法整備ですね、一つの選択肢としてはありうると思いますが、まずは人の交流であったり物の交流、あらゆる面で大阪はグローバル化が進んでいる。安全性を確保し、国境を越えてやってくる可能性のある感染症からも住民の命を守るため、まさに東京都に匹敵するような西日本の拠点となるような研究所を作り上げていくことが重要だと思ってます。重大な健康危機事象が生じた場合、原因を明らかにし、感染拡大を防ぐためにも、現場で調査する機能、そして広い視野で調査が効果的になるように指示していく、そして役割分担していく、連携していくということも重要であると思っている。今まで以上に、この疫学調査に積極的に参画していけるよう、府市ともに構築していきたい。

 

(法律で「できない」とされているのに、これから「疫学調査に積極的に参画できるよう構築」って。。これ、大丈夫ですか?キケンすぎ。
「東京都に匹敵する機能強化」ってウソと判明したのであり、このまま独法化を進めることはありえない!!)

 

永井議員

市長の答弁にもあったように、機能強化と言っても、疫学調査も十分にできないようなことでは意味がない。

配布した資料の機能強化するという5項目、充実されるならば本当に素晴らしい研究所になると思います。しかし先ほどから聞いていると、担当部局からの説明は抽象的で具体的なものが見えてこない。本当に東京都と匹敵するような研究所をつくりたいと市長自身が思っているのでしょうか。

 

吉村市長

この東京都の研究所については私も視察をしてきたが、大阪では市と府がそれぞれ持っているが、そこの機能強化を図って、思っている。

中期目標についてまだ抽象的なものがあるとのご指摘だが、中期目標については大きな方向性を示すということでもあるので、まさに新研究所のになう中身が重要で、中期計画で示していくことが重要。予算にもからむことであり、年内に一定示してまいりたい機能強化を図って、西日本の拠点となるような研究所をつくるということは積極的にやっていきたいのでご賛同をいただきたい。

 

(市長答弁が具体性が全くなく、抽象的で薄っぺらい。。)

(法律でできないのに、「西日本の拠点」なんかになれるわけがない。なぜできると言えるの?)

(附帯決議は、機能強化の制度的な担保を求めたもの。、担保がないのに可決するのか)

 

永井議員

機能強化をしっかりと図るべき。それができなければ今回の一元化は無意味。

そこで、感染症の検査の機器整備については国庫補助があると聞く。独法化後の法人は国庫補助制度の対象となるのでしょうか。

 

前田担当課長

感染症予防負担事業にかかる検査機器の補助制度については、補助対象は都道府県、政令市などの地方自治体である。したがって、独法化後の法人は補助制度の対象外となる。

 

永井議員

対象外ということであるが、そもそも国庫補助の対象であったものが対象外となるのでは、機器整備にも支障が生じるのではないかと危惧する。3月市会の附帯決議でも、設備投資を行って機能強化を行うこととある。東京都では計画的に機器整備を行っていると聞く。独法化後、機器整備をどうするのか、緊急時には必要な予算を措置することができるのか。

 

前田担当課長

西日本の拠点として機能を発揮していくためには、機器整備は大変重要。東京都においても計画的な危機更新を行うため、リース契約を導入するなどさまざまな工夫が行われている。大阪においても、東京都を参考にしながら、適切に機器更新ができるよう進めてまいる。また急迫で重大な健康危機事象が発生した場合には、大量に必要となる試薬等については、大阪府市で必要な運営費交付金を措置できるよう制度設計を行ってまいります

 

永井議員

緊急時には運営交付金を措置できるよう構築していくということだが、設立団体から十分な財政措置が必要。予算措置をしてもらえるのか。

 

吉村市長

設立団体は、地独法の42条において、地方独立行政法人の業務の財源に充てる必要な額の全部または一部を交付することができるとの規定。緊急時において財政的な支援が必要であれば、必要な対応を当然のことながら行っていきたい。

 

(今回の関西空港での麻しん集団発生でも、公衛研の試薬が足らなくなったそうです。感染症や、大規模食中毒、食品混入事件、原発事故対応などでも、試薬の大量購入や臨時の機器整備、職員の休日対応など人件費増加など、財政的支援が必要になることが、2~3年に一度は発生しています。直営のままであれば、補正予算など組まなくても、局内での予備費等で対応可能でした。
「必要であれば」ではダメ。あらかじめ想定しておく予算措置の方法を検討すらしていないのが現状です。このまま独法化したらきわめてキケン!!) 

 

永井議員

附帯決議の3つ目の項目で、府と市の負担割合について、特に一元化施設の負担割合について早急に決めていただきたい。

 

吉村市長

負担割合については、概算工事費がわかる基本設計の段階で、附帯決議にある負担割合の考え方についてお示ししたい

 

(3月市会の附帯決議で、府市の負担割合についても担保を求めていたのに、示さないということ。走り出してしまったら、整備費が膨らんでも止めれません。きわめてキケンです。)

 

永井議員

もともと大阪府は公衛研の移転で、単独で57億かけて進める予定であった。考え方の中で整理してほしい。

疫学調査以外の4項目の機能について聞きたい。4項目の中で独法化しないとできないものはあるか。

 

前田担当課長

4項目の機能については、独法化しないとできないものではありません。

 

(あー、いっちゃった。じゃあ独法化する理由ないやん。。) 

 

永井議員

大阪健康安全基盤研究所の機能を強化して、西日本の中核となる研究所をめざすと市長は言っておられるが、先ほど配布した資料の機能強化の項目は、独立行政法人化を待たずしてもできるものではないでしょうか。市長の陣頭指揮の下で、独法化になる前、今からでもできるものはやっていただきたい。その中でも環科研の採用が平成25年度より止まっており、人員がいなく機能強化もできない状況にある。附帯決議でも人員の確保は求めている。市長の答弁では東京都に匹敵する研究所をめざすということであり、今からでも採用計画をしっかり進めていただいて、研究所の要となる人員の確保をすべきではないか。

 

吉村市長

統合により西日本の中核となるような研究所を作り、それによって西日本、大阪の公衆衛生のレベルを上げていく、それが府民、市民の利益になると考える。機能強化項目のうち、疫学調査以外の4項目について、今からでも何ができるのか検討して、来年度予算に反映できるものがあれば反映し、しっかりと取り組んでまいりたい。優秀な人材を確保し育成していくことも重要。今後の研究所の体制をまず整理したうえで、必要な人材を計画的に確保していくことに努めてまいりたい。

 

(独法化しなくてもできる機能強化なんだから、まずやって、独法化しても継続できるのか検証すべきです。今やれてもいないのに、独法化して「できる」というのは極めてキケン。ますます「来年4月独法化」する理由はありません)

(今後の研究所の体制が、まだ整理できてないの?何人必要かも決まってない。こんな状態で、独法化だけ決めて、がんばってきた職員に対する人権侵害でしょう。)

 

永井議員

ありがとうございます。人材が確保され、附帯決議が確実に実行されると思います。機能強化をやっていただけると。年内にもそのことを示していただけるということなのでやっていただきたい。

 

(・・・はあ??今までの答弁聞いて、なんでそう思えたん??)

 

明石議員(公明)

統合問題についてお聞きしたい。最初に確認ですが、松井知事は今年の5月府議会で、「統合によりエボラに対応できる機能強化をしたい」と答弁をされた。エボラ検査をするためにはBSL4の施設が必要である。市長は、このエボラの検査が可能となるBSL4の施設を目指すのでしょうか。

 

吉村市長

現在想定しているのは、BSL4ではなく、BSL3レベルのものを目指している。知事の発言がありましたが、この発言の僕なりの解釈ですが、西日本の中核的な研究所を作っていくという中で、感染症の危険から守るという意味で、エボラに代表される高いレベルのウイルスについても問題なく扱えるぐらいの、施設の安全性を確保する施設を整備していく趣旨と私は解釈している。周囲の皆さんに安心していただけるような、堅固な施設を作っていくことが重要と認識。お尋ねの点で言えば、BSLは3レベルと考えている。

 

(無理がありすぎる。。議場でも苦笑がもれてました) 

 

明石議員

市長からBSL3をめざすということでした。BSL4は国立しかない。2014年に新聞報道がありますが、「大阪でもエボラ検査を」とある。これが知事の考え方。迅速対応に向けて大阪府が厚労省に申し入れをしたいという記事。市長の認識とは齟齬があるのかもしれないが、BSL4をめざすのかということについて、市長と知事の意見が違うのであれば、そこはしっかりと方向性を一致してもらわないとダメかなと思っている。

 

(明石議員の指摘した新聞記事はこちら。

「大阪でもエボラ検査を!」 東京だけでは遅い 迅速対応に向け大阪府が厚労省に申し入れへ - 産経WEST

「国立感染症研究所(東京都)だけが実施しているエボラ出血熱の検査について、大阪府が府立公衆衛生研究所(大阪市東成区)でも感染の有無を検査できるよう11日に厚生労働省へ申し入れる」との報道です。エボラウイルスでも扱えるような施設の安全性を確保するという意味ではなく、「扱う」というのが大阪府の方針です。)

  

明石議員

地元住民はBSL3について大反対されている。中身がわかりませんから。市長はBSL3を設置すると言っている中で、大阪市は1つある、府には2つ。合計3つある。その中で、副首都推進本部会議では、「3室以上」とある。東京都ではメンテナンスを考えて5室ある。「3室以上」というのはファジー。これの設置数をどう考えているか。

 

吉村市長

6月に視察をした際、東京都では5室あり定期的な保守、複数稼働できるよう整備されている。BSLの数については、重要な構成要素。専門的な見地から判断すべき。時期、内容において基本設計を策定する段階で確定していく。基本構想段階で調査し一日も早く示していきたい。

 

(こんな段階で、地元の頭ごなしに、統合を進めたらあかんでしょ!!)

 

明石議員

できるだけ明確に。

その中で現在、新研究所は平成294月独法化を目指していくとある。この3月に廃止条例等が可決されたばかりであり、拙速すぎるのではないかとの不安の声もある。また中期目標に掲げている文言だけでは具体的な中身が見えない。市長は西日本の拠点となる研究所をめざすというが、私も大いに賛成であるが、西日本の中核となる研究所ということについては、非常に疑問の声が上がっている。中身が見えないから。そういった意味で、なぜそこまで独法化を急ぐのか聞きたい。

 

吉村市長

現在、大阪市と大阪府が、古い施設であるが、公衆衛生の研究所を持っている。いっぽうで、大阪は非常に人であり物流のグローバル化。大阪市民の公衆衛生のレベルを高めていく必要性が高い。国境を越えて感染症が広がる。そういった中で、市会の適切な議論、手続きを経て、平成294月には、非常にレベルの高い、西日本の中核となるような研究所の第一歩を踏み出していく、独法化していくことが、ひいては市民府民の安心安全につながることと考えている。

 

(なんで「独法化」していくことが、西日本の中核となるのか。独法化したらむしろできないことが多くでてきて、解決策も示せれないのに!!むちゃくちゃ) 

 

明石議員

市長の思いは表明していただいたが、294月にすぐに東京都に匹敵する研究所にはならないとは認識はお持ちだと理解する。永井議員から確認してきたが、今回の麻しんの事例を見ても、疫学調査の専門チームの機能を強化することが求められていることは事実である。現実に起きていることに対し、これが求められている最重要であると思っている。それが独法化したらできないということもはっきり出てきた。申し上げたいのは、できることをすぐに実行していただきたいということ。それ以外に国庫補助の問題もありますし、そして新たに発覚した独法化のデメリットについては、独法化の定款を可決した平成25年度、廃止条例を可決した今年の3月にも、このようなデメリットについてはわれわれはまったくわかりませんでしたし、説明はありませんでした。これを解決、改善していく、先ほどの市長の答弁で、それを目指す、ということと受け取っている。

 

(市長側は、このようなデメリットを隠して、議決だけをさせようとしてきたんです。こんな状態で、簡単にやらしたらキケンです。解決できるというなら、解決策を示してから独法化したらいいでしょう。)

 

そこで確認をしたいが、独法化することにより機能強化するということですから、どのような機能を持った施設にするのか、またどのような組織をするのか、どのような専門職を配置するのか、体制、予算措置について、大きな市長の判断になる。市長の判断のもとで来年度予算に組み込むのか、こういったことを実行に移すべき、来年度予算に組み込んでいただいて、来年若しくはもっと早い段階で実行していただきたい。

 

吉村市長

新研究所で機能強化をしていくが、どういった施設にするのか、組織にしていくのか、体制にしていくのか、もちろん大きな方向性はこの中期目標で示しているが、可決をいただければ年内をめどに一定示していきたい。最終的な在り方についても早い段階で整理していきたい。

 

(可決の前に示すべきでしょう。あまりに無責任な答弁。)

 

明石議員

最後に、新しい研究所を作るにあたり、専門職としっかりと府市がいったいとなって協議できる体制を、新たな研究所をめざした体制整備もお願いしたいと思いますし、しっかり協議した中で示していただきたい。その点よろしいですね。

 

(これで、どうして「賛成」するのか、まーーーったくわかりません!本当に残念です)

 

尾上議員(共産)

この環科研と公衛研の統合にあたって、関連議案が出ているが、今回統合研究所の中期目標が示され、機能強化がされるというが、市長の権限でなくなり、直接命令ができなくなる。これでは市の公衆衛生の役割が果たせなくなるのではないか。

 

宇田管理課長

研究所の理事長は法人を代表し、その業務を総理する役割。設立団体の長である市長、知事といえども法人に命令をすることはできませんが、法人の定款第12条で、緊急時に、知事又は市長は、必要な業務の実施を求めることとしており、。また中期目標案においても、必要な場合に市長知事が求めた場合に迅速かつ的確な対応を行うことを指示している。

大阪健康安全基盤研究所は大阪市及び大阪府の地方衛生研究所として、府市の保健衛生行政に対して、その科学的裏付けとなるデータを提供するなど、日ごろから連携する必要な役割をになっており、定款の記載や中期目標での指示にくわえ、定款において「理事長は市長と協議のうえ知事が任命する」と定められていることを踏まえると、健康危機事象発生時などに、知事又は市長による要請を、法人が断ることは基本的には想定しておりません。ただ具体的なケースにおける対応など細目については今後詰める必要があると考える。

 

(できなかったときに、どう市長は責任が取れるのか!3月市会の附帯決議は、市長権限の「制度的な担保」を求めたもの。担保がないと言ことじゃないか!) 

 

尾上議員

必要な場合に迅速かつ十分な対応をするよう指示するとのことだが、直営よりも迅速にはならないことをはっきりさせたい。

関西空港で職員が集団で麻しんに感染し、健康危機管理体制の真価が問われる。現状ではどのような連携が取られているのか、独法化してどのような連携を図るのか。

 

宇田管理課長

現状では保健所から検体の搬入があれば夜間含めて対応し、必要に応じて職員が参集することになっている。検体が大量に搬入され、検査が即時に必要な場合には、24時間体制で検査ができる体制になっている。独法化後は、こうした検査結果の提供にくわえ、広域的な疫学情報を提供するなど、保健所の支援機能を高めるよう努めていく。

 

尾上議員

関空の麻しんに対し、検査試薬が足らなくなったので、環科研と公衛研が連携して対応した。二つあって対応できた。単純に1つにして強化されるわけでない。

機能強化も理解できない。保健所は直営で、研究所も直営のほうが連携しやすいのではないか。

 

宇田管理課長

統合独法化により研究員の厚みが増すこと、さまざまな研究員が集まることで、保健所に多様な付加的な情報提供が可能になることや、大阪市の視点から見れば、業務対象のエリアが広がることから、感染源の特定に有効なデータが提供できるなどメリットがある。組織が違えば連携できる点も限界がある

 

(あのね、吉村市長は 西川議員に対して、「組織を分けることで、役割に専念し、かつ連携を強化する」と答弁してましたが。ほんと、テキトーですね。。)

 

尾上議員

公衆衛生分野において、国や府市で、組織が違うから連携できないでどうするのか。そんなことでは役に立たない。いまでも連携は密にやっている。それを一層密にやっていくことが必要。それが不足しているのであれば、今の体制のまま連携を強化していくことが効率的で無駄がない。

感染症の検査においては、過去の分析結果の蓄積というのが大事で、その蓄積が活かされる人材面でも長期的な経験を積んだ人材が必要。独法では、市民病院での先例を見れば、コスト削減、リストラ目的であって、専門人材が減らされるのではないか。

 

宇田管理課長

府市研究所の独法化については機能強化が目的でありコスト縮減が目的ではないと答弁している。中期目標では、さまざまな機能強化を指示するとともに、検査機器の整備、人材育成を指示している。優秀な人材を計画的に確保するよう支援していきたい。

 

尾上議員

蓄積した経験を生かすには直営。本音を聞きたい。

パンデミックという言葉が、吉村市長や松井知事から聞かれるが、パンデミック対応が独法化したらできるというが、その根拠は何か。

 

宇田管理課長

府市の二つの研究所の統合によるスケールと地方独法となることによる弾力的運営により、健康危機事象時に迅速的確に対応ができるよう定款や中期目標の中で位置付けている。具体的なケースで対応ができるよう細目については今後調整していく。

 

(だから、危機管理は市長の命令権限が一番重要でしょう。命令できないんですよ。弾力的運営は危機管理にふさわしいの?)

 

尾上議員

中期目標に位置付けているからできるというのは説得力に欠ける。この分野はいざという時に進化が発揮されるので、細目にわたり明らかにしていくことが必要。今後ということでは遅い。

中期目標に附帯決議はすべて反映しているのか。

 

2016329日 付帯決議は以下の7項目>

1.人員及び予算については、市民の命と健康が守られるよう十分に確保すること。
2.
人材を育成・継承し、設備投資を行い、これまで以上に機能強化を図ること。
3.
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所にかかる大阪府・市の財政負担割合については、今後は、組織変更に応じた負担割合とすること。
4.
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所については、本市の地方衛生研究所として位置づけられているので、本市として必要な検査・調査・研究等が確実に実施される制度を構築すること。
5.
健康危機事象発生時及びその他市長が必要と認める場合は、市長の指示のもとに十分に対応すること。
6.
検査機器や建物の使用等にあたっては、十分に連携を図り、円滑に実施すること。
7.
今後制定する中期目標において上記16を反映させ、地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所との協定書締結等、制度的な担保を行うこと。

 

宇田管理課長

附帯決議の1と2の人材の確保については、中期目標の第2のところで「研究所は、必要な人材の確保と能力開発に努め、機能を強化」と定め、第3のところで、「社会的ニーズの変化に伴う行政需要に応えるため、 長期的な展望に立って計画的に人材を確保し、育成に努める」と規定。

附帯決議の2の設備投資については、中期目標の第2の前文のところで「検査 機器の整備・維持に努め」と定めている。

附帯決議の4については、中期目標の第2の前文において「大阪府市共同設置の地方衛生研究所として大阪府及び大阪市が必要とする試験検査、調査研究等が確実に実施できるよう体制を確保すること」と定める。

附帯決議の5については、中期目標の第2の前文において、「健康危機事象発生時その他大阪府知事又は大阪市長が必要な業務の実施を求めた場合には、迅速かつ十分な対応をすること」と定める。その本文において、「大阪府及び大阪市の 保健所などの行政機関や大阪市立環境科学研究センターとも 十分に連携し~」と定める。

附帯決議の6については、中期目標の第5その他において、「施設及び設備機器類の使用にあたっては、大阪市立環境科学研究センターと十分に連携を図り、円滑に実施すること」と定める。

そのほか、附帯決議の1の「予算の十分な確保」、3の「負担割合」については、研究所に指示する事項ではなく、大阪府市の調整事項として、整理を進めてまいりたい

また附帯決議の7の「協定書締結などの制度的担保」についても、今後、府市で調整してまいりたい。

 

(結局、附帯決議の各項目について、言葉だけ入れてみただけで、今までの質疑でも明らかなように、「担保」がない。疫学調査などの機能強化もできない、機器の整備も国庫補助が使えない、予算措置も検討していない、、、制度的担保はまったくない!!)

 

尾上議員

附帯決議の内容を中期目標に反映させたというが、問題は職員の能力向上育成を、統合したら前向きになるのかということ。必要な援助を現場の専門家の意見をきいて進めること、これが大事と思う。今まで通りで支援すればどれだけ強化できるか検証すべき。

次に補正予算での調査内容を聞く。

 

宇田管理課長

今回上程した施設一元化の基本構想の調査費について、事業統合効果を最大限発揮し、健康危機事象発生時の対応において、組織としての指揮命令が的確に発揮できるよう、森之宮地区での整備に関し、施設の規模や建設計画等の考え方を検討整備するもの。

 

尾上議員

この基本構想調査費は、統合ありきで一元化するもので、内容は何一つ明らかではない。考え方の順序が違う。統合法化の効果を示してから進めるべき。

森之宮地区を前提に調査することについて、陳情が出された。地元の反対は当然であり、大きな施設建設にあたり住民合意が必要。それなのに、松井知事に至っては、6月の府議会でエボラウイルスの対応をするということも、地元はびっくりしている。これは間違いであれば、間違いと撤回する必要がある。地元の不信や不安を解消する必要があるが、市長はどうか。

 

吉村市長

地元の不安や不信感を解消するためには、当然、しっかりと情報公開と、それからこの施設そのものについて、どういうものを作っていくのか明確にしていく必要がある。この施設の整備については、BSL3で安全かつ堅牢なものを作っていく。建物自体の耐震性も重要である。施設計画の各段階で、しっかりと検討し、住民にも安心できるものとしたい。BSLは4ではなく3を想定している。知事の発言については、僕は知事ではありませんので何とも言えませんが、エボラウイルスに代表されるものに対し、それを扱うということではなく、それを扱っても問題ないくらいの安全な、安全性が備わった施設を整備していく、知事もそういう趣旨なのではないかなと思っている。

 

(さっき、明石議員が大阪府としてエボラ対応できるよう厚労省に申し入れした記事も紹介してましたよね。知事の趣旨は「エボラの検査ができるようにする」です。ごまかすなよ!!)

 

尾上議員

こんな重大な問題が頭ごなしに、新聞報道で流される。BSL4か3でも全然違う。合意、納得を得ることなしに、前に進めることがないよう要望する。

市長と知事が東京都を視察されたが、東京都健康安全研究センターは直営である。国も全国の地衛研も直営である事実に照らし、なぜ独法化するのか。市民の命と健康に直結する前例のないことをすることは危険を伴う。

 

吉村市長

BSL4の施設は、国の施設にしかない。長崎大学でつくる話もあるが、東京の衛生研究所にも設立されていない。レベルで言えばBSL3であることは明白と思う。独法化の理由であるが、厚労省も地方公共団体の判断との認識であり、たしかに東京は直営である。大阪では2つあり、2つの研究所の機能を強化していくために、手法として独法化が必要との結論と認識している。手段としてであるが、機能強化、西日本の拠点となる研究所を作る。先例がないということだが、大阪でしっかりと先例を作ればやっていけると思っている

 

(日本の公衆衛生全体を破壊しようとしてますね) 

 

尾上議員

大阪市は残る。研究所だけ統合したら、大阪市の研究所はなくなりますね。問題は、この2つを1にして強化できるのかが問題。いまの市長の答弁を聞いていても、希望的観測を超えない。規模を大きくすれば大阪全体の危機管理事象に対応できるのか。検証すべき。その一つは、中核市問題。府と市の研究所を統合しても解決しない。保健衛生は、政令市、中核市それ以外は都道府県という法体系となっている。視野を広くということであるが、大阪市は大阪市域について責任をもって対処する必要がある。大阪市が他の市町村のエリアを持つのはおかしいことになる。効率的に網羅されるかのような話は、実は違う。大阪府は、中核市がどんどん誕生し、府が管轄する地域はどんどん狭くなっている。豊中市や枚方市など170万人が大阪府の管轄ではなくなっている。さらに今後、吹田、寝屋川、八尾、岸和田などで中核市が誕生すると、130万人が大阪府の管轄でなくなる。そうすると大阪府が管轄するのは230万人で、大阪市より小さくなる。ここの問題も、もっと検証する必要がある。単純に統合したらいいものではない。

パンデミック対応の強化のために、感染症法改正で知事市長の検査責務を明確にし、情報収集体制の強化を義務付けた。重大な危機管理に直結する業務は独法化しないということを国は言っている。もう一度立ち返って考えてほしい。まだ議論の途中ではないか。

 
(↓ 飯田議員のは中身ないのでツッコむのやめときます)

飯田議員(維新)

今回独法関連の議案が上がっているが、中期目標、重要な財産の議案が出された経過について伺う。

 

前田環境科学研究所独立行政法人化担当課長

平成28419日の第3回副首都推進本部会議で、平成294月法人設立を目指して、準備を進めるとともに施設のあり方検討を進めることとなった。5月市会で施設あり方検討についての補正予算を可決いただいた。822日の副首都推進本部会議で、統合効果を発揮するため、一元化する方針を確認し、831日の府市それぞれの戦略会議で決定。

 

飯田議員

施設の一元化という大きな方針が発表されて、それに基づいて議論が進められてきた。なぜ森ノ宮地区になったのか。

 

前田課長

健康危機事象発生時において知事及び市長からの要請に迅速に対応し、司令塔機能を発揮するため、大阪府庁及び市役所に近い場所であること。

府内の保健所から迅速に検体搬入できるよう公共交 通機関及び自動車によるアクセスの利便性に優れていること。

東京都健康安全研究センターも都庁の最寄で新宿区にあり、それを参考とすること。との観点から。

 

飯田議員

たしかに健康危機事象発生時には、府庁、市役所から近いところがいいのかなと直感的に理解したところ。あらためて詳しく局長から伺いたい。

 

甲田健康局長

統合効果を最大限に発揮し、地方衛生研究所である両研究所の強みを活かすため、施設を一元化することが決定されました。新研究所は、市民、府民の健康と安全を守る科学的技術的な拠点として、健康危機事象への積極的な対応をはじめ、試験研究、調査研究、研修指導、公衆衛生情報の収集・解析・提供等を行う地方衛生研究所として、大阪のみならず、西日本の拠点となる研究所をめざし、これからも市民、府民の健康と安全を守っていくものである。

府市共同設立である地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所は、地方衛生研究所としてこれまでどおり、市民、府民の健康と安全、安心を守る公衆衛生の「最後の砦」である。先ほど課長が答弁した通り、健康危機事象発生時において、市長、知事からの要請に迅速に対応し、司令塔機能を発揮するため、大阪府庁及び市役所に近い場所であること。

府内の保健所から迅速に検体搬入できるよう公共交 通機関及び自動車によるアクセスの利便性に優れていること。東京都健康安全研究センターも都庁の最寄で新宿区にあり、それを参考とすること。等の観点から、最も適切な立地条件を満たす当該用地として、公衛研が移転する敷地内で新棟を建設し、旧健康科学センタービルを活用する森ノ宮地区に決定した。

 

飯田議員

局長ありがとうございます。さて、3月議会で議論の焦点の一つとなっていた環境部門が分離されて新たな研究所(環境科学研究センター)が設立される条例が通ったところですが、ここの所在地というのは、新研究所の施設の一元化ということがでてきたが、この環境科学研究センターの場所はどこになるのか。

 

宇田管理課長

大阪市立環境科学研究センターは、地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所と一体的に運営されることから、施設一元化後は、同じ場所に設置される予定。

 

飯田議員

同じ場所にきっちり設置していただける。これまでの議論をきっちり踏まえたものとなると確認する。

新たな一元化施設を設置するということであるが、そもそも東成区の地元では、これまで理解があって研究所が運営されてきた。新研究所を整備するにあたり、地元の声を十分に反映したものにしてほしい。

 

前田議員

新研究所は、市民、府民の健康と安全を守る科学的技術的な拠点として、大阪のみならず、西日本の拠点となる研究所をめざし、これからも市民、府民の健康と安全を守っていく役割をになうもの。新研究所の整備にあたり、堅牢な実験室の整備、建物自体を耐震化により高度な安全性を備えたものを整備するなど、府民、市民の安全安心が保たれるよう、府市において基本構想、基本計画、基本設計、実施設計の各段階において、時間をかけて検討し、安全に万全を期し、市民、府民の安全を守る研究所を整備するとともに、近隣の住民のみなさまにも安心をいただけるものとしたい。

 

飯田議員

今回、議案に関連し、陳情86号がでている。地元の北中道地域から出ているが、やはり31年間、公衆衛生研究所があるということで本当にご負担をかけてきたということが事実だろう。先日、北中道小学校で行われた大阪府主催の地元説明会に、地元の岡崎議員と一緒にいってきましたが、地元の声は、31年間耐え忍んできたという声がたくさん。地元の声に真摯に聞き、行政側が答えるという場だった。高齢の方が、昔こういう約束があって、ここにあるのだという話を聞きながら、自分はどうこたえられるかということを感じた。昨日もわが会派としても地元の方ときちっと、大きな建物が動くということで、きちっと地元の方の声を聞いていこうということで、意見交換もした。地元の方の声は厳しいものがあったと思っている。

そういうことも踏まえて、ここは行政側も答弁が厳しいということですので、要望ということにさせていただきたいが、森ノ宮地域は、非常にポテンシャルが高い地域ということで、府市一体で街づくりの議論が進められてきたところ。そのポテンシャルを活かして、活かして研究所というものを作っていってほしいとわが会派としては要望する。また、陳情書には「受忍してきた」という厳しい表現で載っていますが、その労苦にこたえるよう要望する。

最後、地域と連携した研究所にこれまで以上にきっちり作っていってほしい。

 

態度を表明 3:01:23

維新 賛成
自民 反対
公明 賛成
共産 反対

採決賛成多数で可決