環科研・公衛研まもれ@大阪

橋下維新の大阪市解体(都構想)は許せない!大阪市立 環境科学研究所(環科研)、大阪府立 公衆衛生研究所(公衛研)の統合 · 独法化、反対。メール dokuhou.hantai@gmail.com ツイッター @dokuhou_hantai

3月9日、10日 大阪市会委員会。自民、公明の質疑で「万全な体制」の内実が明らかに。。

大阪市会の民生保健委員会。3月9日、10日の質疑で環科研の統合独法化問題がとりあげられました。

(録画はこちらから 大阪市会:インターネット録画放映 )

自民党の山本議員と、公明党の明石議員が重要な質問をしています。わかったことは、9月の大阪市会でさんざん「機能強化のため」「万全の体制をとる」と約束していましたが、、結局、統合独法化に内実はなく、単に大阪市の財政負担だけを求めるものだったということです。可決だけさせればいいのか。本当に無責任です。

(吉村市長の「約束」はこちら。2/21 第3回評価委員会 大阪府市の議会への「約束」は完全スルーか? - 環科研・公衛研まもれ@大阪 )

これが「都構想」です。

同じ議会に、再度の「都構想」住民投票をめざす法定協議会の議案が出ていますが、とんでもないです。

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2017年3月9日 民生保健委員会

 

○山本議員(自民)
環科研について伺いたい。この件については、これまでも市民の健康と生命を守るという大事な研究所については、法人化などせず直営で行うべきと、法人化に関連する議案には反対してきた。このたび4月からの法人化についての運営費交付金が予算計上されているが、関連して質疑を行いたい。
まず、機能強化推進事業で約4000万円が計上されているが、その考え方、府市の負担割合の考え方をお伺いしたい。

 

●宇田環境科学研究所管理課長
機能強化推進事業については、健康危機管理部門、疫学解析研究部門、精度管理部門を新たに設置することにより、情報提供体制を強化し、健康危機時の保健所の疫学調査に対して積極的に助言や支援を行うこと、検査データの解析を通じて感染症の多様なリスク要因の解析と被害の拡大防止を図ってまいります。
さらに検査におけるチェック体制を強化し、適正な検査結果を確保するため、大阪府と折半で所要の経費を負担しています。また本事業で目指す機能強化は、平成9年3月14日付け厚生事務次官通知によって改正されました地方衛生研究所設置要綱にもりこまれておりまして、大阪市大阪府とも機能強化の必要性があることから、折半で負担するものであります

 

○山本議員(自民)
これですね、中身を見てみると、平成29年度にこれから人を雇って、研修も受けて、全部これからなんですね。一体いつになったら機能強化になるのかという話なんですが、その点はしっかりお願いしたいと思っています。人を雇うのであれば、本来、府で雇っておればいいわけですね。府が危機管理ではトップなんですから。そこが主導してアドバイスやら主導していけばいい。本来府が雇えばいい機能強化ではないのかと思います。
大阪府の財政状況は非常にひっ迫しており、財源や権限は市町村に移譲するばかりで、大阪府には財源がない状況である。病院や研究所の共同設置といった場合には、大阪市に財政負担を求めることになる。また大阪市の自治体としての枠組みの議論がまだ決着する前に研究所の統合を先行すれば、枠組みが変わった場合の市民のリスクは当然大きいと思います。機能強化推進事業総額8000万円の負担割合は、今後発生する大きな負担割合につながるというのであれば、今後大きな論点になってくるのかなと思います。
同じく平成29年度予算案にもりこまれている一元化施設の基本計画予算ですが、どのような中身なのか、負担割合の考え方、また今後出てくる施設建設費100億円と言われていますが、その巨額な費用の負担割合はどう考えるのか。

 

●宇田環境科学研究所管理課長
一元化施設の基本計画では、基本構想を踏まえて、具体的な整備規模、手法、スケジュールを検討して、基本設計に向けて敷地の利用計画等を行うもの。負担割合については府市折半となっています。建設費の府市の負担割合については、概算工事費が判明する基本設計の時点で、附帯決議を充分に踏まえまして、負担割合をお示ししてまいりたい。

(コメント)

これは山本議員の指摘する通りです。機能強化すると言っている点は、いずれも大阪府が広域行政として人を雇って強化していなければならなかったところです。やれていないから、大阪市を吸収して財源をあてにしようという魂胆といことが、この負担割合がいずれも折半という事実から見えます。

地方独立行政法人法では、2つ以上の自治体が共同で法人を設立する場合に、取り決めておくべき事項をいろいろ定めています。例えば理事長を誰が任命するのか、中期計画はだれが認可するのか、法人の運営に問題があれば是正を求める権限は誰にあるのか。。等々。今回の統合にあたっては、これらの権限はすべて「(大阪市長と協議し)大阪府知事が行う」という取り決めになっています。権限はすべて大阪府知事で、財政負担は折半??

これぞ、「大阪都構想」ではありませんか。。

自民党市議団のさらなる追及に期待します!!

 

○山本議員(自民)
8000万円の機能強化について、代表質問でも言ったが、負担が増大することがないようにお願いしたい。しっかりその考え方の整理をお願いしたい。
さて、4月1日に全国初の衛生研究所の独立行政法人化となるが、実際どのような研究所になるのか不安だという声が漏れ聞こえている。研究所が持つ機能を果たすためには、何よりも人材が重要であるのに、このような状況では新研究所の中核となる研究員がスムーズに法人に承継されるのか大いに不安である。こんなことで大丈夫か。

 

●宇田環境科学研究所管理課長
現在、個々の職員に対して、不安な点をお聞きし、丁寧な説明を行っているところである。地独法人化して、組織体制は変わりますが、引き続き大阪市の地方衛生研究所であり、大阪市民の健康と命に貢献する公共的な役割に変わりはないことを伝えている。さらに将来的には、西日本の中核的な研究所になることを目指しており、研究員としてやりがいのある職場であることをアピールしております。引き続き職員に対して丁寧な説明をつくし、不安の解消に努め、円滑に法人に移行できるよう努めてまいります

 

○山本議員(自民)
たぶん、今月もまだ話をされていると思うんですね。4月から移行するのに、まだ話をされているのは、職員の方も非常に不安だと思いますので、説明するスタッフも足らないということもお聞きしていますので、十分に力を発揮できるようにお願いしたいと思います。
西日本の中核となる研究所をめざすというのならば、本来、広域自治体である大阪府が自ら費用負担して、機能強化を図るべきものであって、府市統合という枠組みの中で、大阪市が費用負担したにもかかわらず、なかなか大阪市の言い分が通らない法人施設の事例もある。わが会派は、環境科学研究所の統合独法化には反対ではあるが、どうしても4月に法人化するというのであれば、せめて、法人に承継される市職員の研究員が、持てる能力を発揮できる職場になるよう健康局に一層の努力をお願いしたい。

 

(コメント)

もう3月半ばですよ。。丁寧な説明を尽くすと言ってますが、内実は全くおろそかになっているということが、この質疑にあらわれています。

職員団体との交渉も、いまだ決着の見通しがないようです。

( 3月17日の報道発表 大阪市:報道発表資料 大阪市職員労働組合環境科学研究所支部との交渉の延期について )

延期ですって。何が起きているんでしょうか。

こんな状態で、総務省は認可だけを出そうというのでしょうか??

 

2017年3月10日 民生保健委員会
○明石議員(公明)
今年の4月に大阪健康安全基盤研究所、地方独立行政法人が発足することになる。われわれは統合独法化の問題点を指摘し、市長、健康局は「機能強化の取り組みをする」と、昨年9月の委員会で答弁されていますので、その点を踏まえて確認していきたい。
最初に、知事、市長の権限の担保について伺いたい。知事、市長は独法には指示ができない、また、予算執行や職員配置について議会が関与できない等、独法化の問題が指摘があり、わが会派も指摘してきた。
市長は「大阪府、大阪市の衛生研究所である法人が、健康危機事象において知事市長が必要な業務の実施を求めたときに、迅速かつ的確な対応ができないということがあれば、そもそも法人の存在意義はありません」と言われていますし、法人において具体的な行動計画、中期計画で記載し、細目については府市と法人との間で取り決めて万全を期すと、市長からは力強い答弁があった。万全な体制が必要だが、どう構築するのか。

●吉村市長
重大な健康危機事象が発生した際における対応ですが、法人の定款12条で、重大な健康危機事象のみならず、市長知事が必要な業務を求めた際に、法人が求めに応じることが規定されている。加えて設立団体の長からの指示書、いわゆる中期目標においても同じ趣旨が明記されている。それから今後、健康危機事象が発生したときに、法人が迅速適切に対応してもらわないといけないので、新理事長が就任後速やかに、府市と法人の3者で協定を締結し万全を期していきたい

(コメント)

明石議員には9月の段階で反対してほしかったですが、その時の答弁がどうなったのか大事なところです。

吉村市長。・・・いつまで「万全を期していきたい」と言うだけでしょうか?「これをやりました!」という結果がまったく示されません(やってないから当然ですが)。これは市長権限の担保という付帯決議の実現であり、約束です。この時期で「案」すら示せないというのが実態なのです。

 

○明石議員(公明)
府市と法人の3者ですみやかに協定を締結していただきたい。
次に確認したいが、機能強化の「疫学調査」の実効性の担保である。市長は「法人の機能強化の中身が非常に大事である。それを目に見えるように具体的に中期計画で示していく。新法人にどういった機能を持たしていくかは予算に絡んでいくので、『年内』に一定お示ししたい」と言われていた。また、「最終的な在り方についてもリーダーシップを発揮して、できるだけ早い段階で整理をしてきたい。西日本の中核となるような研究所がこの大阪に必要だ」と答弁されている。疫学調査の専門家を育成する必要がありますが、聞きますと専門家の育成には、国立感染症研究所の2年間の研修を修了する必要がある。専門家の採用は来年度、研修の受講は2年間と考えると、来年度から3年間は、大阪市大阪府のエリアで疫学調査の実効性を担保することはできなくなってしまいます。この点を含め、疫学調査の実効性をどう担保するのかお聞きしたい。

●吉村市長
まず、現在の公衛研、環科研にはともに疫学調査の専門家はいません。これは大事な点で、今回の統合強化により新たに生まれることになる。新たに生まれることになるのですが、その専門家を養成するためには、国立感染症研究所の研修を受けなければなりませんので、一定期間が必要になってしまいます。この間どうするかということだが、法人の新理事長に就任予定となってる方は、ウイルス研究所第一人者でありますし、国立感染症研究所の推薦を受けた、太いパイプを持っている方ですので、健康危機事象が発生しても保健所等への支援がしっかり行えるように国立感染症研究所と連携するとか法人の対応を求めていきます。それ以外にも、危機事象発生時に、疫学調査が支援できるように法人においてさまざまな検討をしていく必要があると思っています。それから機能強化全般について、推進体制の構築ということが非常に大事であり、これもこれまでの公衛研環科研には組織としてありませんでしたが、市民への情報発信、疫学調査、疫学解析部門を設置、また検査部門と独立した精度管理部門を新たに設置していく。この西日本の拠点となるような研究所をめざしていく。

(コメント)

吉村市長。まず、「年内に一定お示ししたい」と約束したことができていないのだから、市民に対して「口からでまかせでした、すいません」と謝ったらどうですか?

それから、公衛研と環科研には「疫学調査の専門家がいない」という点について一言。

大阪府と大阪市の保健所には、専門家はいますよね。。疫学調査の専門家です。国立感染症研究所の実地疫学専門家養成コースに派遣されていた人もいましたし、なにより日々の実地における経験の蓄積が大事です。今回の法人化は、その保健所・行政組織から切り離した研究所で、一から専門家を養成しようというものなのです。

行政組織と一体でやればすむことを、わざわざ法人で独自に専門家を育成する?

法律上も、法人職員は「実地」調査はできず、経験の蓄積ができません。

大阪府の公衆衛生医師は、橋下知事自体に10人以上が退職しました。国立感染症研究所の研修修了者も、退職しましたね。行政が確保できなかった専門家を、法人で確保しろ?そんな都合がいいことがあるでしょうか。

市長の答弁はあまりに空疎です。

 

○明石議員(公明)
疫学調査は独法化でできるのかという議論がありましたし、空白期間は最小限にしていただきたい。この理事長の経歴を見ましても、国立とのパイプは強い。市長からも働きかけて、人事権は向こう(府?)にありますから、越権行為になりできないかもしれませんが、しっかり働きかけていただいて、知事市長とも、疫学調査が一日でも早くできて、それが実効性のあるものにしていただきたい。

●吉村市長
先ほどのとおり、これまでの公衛研、環科研にはこれまでなかったもの。専門家の確保については、既存の専門家を確保するのは、すでにそれぞれのところで活躍されてますから、養成する、養成するのも非常に高いレベルが求められるものですから、時間がかかるのは仕方がないのですが、後押しをしていきたい。新たな法人についてはこれは、大阪市からお金も出すということですから、口を出すのも当たり前で、市民の安全を守るためですから。そこは理事長も立ち位置はわかってる方ですし、僕自身も面談をしていますから、積極的な働きかけはやっていきたいと思います。

(コメント)

口は出すが、権限はないということですが、約束は守ってもらいましょう。

 

○明石議員(公明)
実効性ある形を早く作っていただきたい。それから中核市へのバックアップ体制について伺いたい。
西日本の中核というからには、大阪府内の衛生研究所を持たない中核市をどうバックアップしていくかということが問題。「中核市からの支援ニーズに対応する仕組みを構築する」と言ってきたわけですが、本当に大丈夫なのか。これまで大阪府大阪市は、近畿2府7県の地方衛生研究所の協力に関する協定を結び、広域の連携体制を取ってきた。これはあくまで自治体同士の協定であり、独法化すれば協定から外れてしまう。どうバックアップ体制を構築するのか。

●平木環境科学研究所所長
他の自治体からの依頼については、西日本の拠点を目指すというためにも、その依頼に応えるということが必要だと考えています。現在、大阪府や他の自治体からの協力依頼があった場合には、現在、近畿2府7県の地方衛生研究所の協力に関する協定を締結しており、また、大阪府においては府下の一部の中核市と個別の協定を締結していますが、これらを参考に、協定の締結など、法人におきます同様の仕組みづくりに関して、早急に府とも協議し、対応できるようにしてまいりたい

(コメント)

また、「これから」「早急に」です。

これ、9月に約束したことなんですよ?

なんで、3月に「早急に」なんですか??

しかも、同日の大阪府議会での答弁では、肝心の大阪府は広域調整をする気はさらさらないようです、( 3月10日 大阪府議会・委員会質疑(組織の「案」すら決まっていないことが明らかに)。総務省は何を審査しているのか? - 環科研・公衛研まもれ@大阪 

4月に間に合うのでしょうか?(間に合うはずがありません)

 

○明石議員(公明)
確実にできるようしていただきたい。
再度市長に、健康危機事象発生時の迅速かつ的確な対応について伺いたい。健康危機事象が発生した際、試薬や人件費の担保について制度設計することになっていました。しかし、このたびの中期目標、中期計画(案)では、明記されていません。予算の確保についても、「急迫な重大な健康危機事象発生時において大量の試薬等の必要になった場合には大阪府、大阪市で必要な運営交付金を措置できるよう制度設計を行ってまいる」と答弁がされてきた。法人が迅速かつ的確な対応ができるよう、あらかじめ想定した交付金を措置するなどできないものか。「緊急事象枠」など、こうした制度設計ができないのか。

●吉村市長
緊急時を想定し、あらかじめ予算措置できないのかということですが、実際には発生する健康危機事象がどの程度のものか、予測困難ですから、あらかじめ予算というのは難しいのではないかと思う。ただ、予測できない危機事象が発生することは予測しておかないといけないですから、緊急の資金需要が発生することはあり得ることです。その時に法人が緊急に対応できるように、大阪市にも予備費がありますが、議会にかける時間がない時には予備費の支出も考えていかないといけませんし、議会にお諮りして補正予算を計上することも考えていかないといけない。その時その時にはなるが、予備費の支出や補正予算などで緊急時の資金需要には対応してまいりたい。

(コメント)

吉村市長。「制度設計」という意味をわかっていないのか、意図的なのか。「その時その時にはなるが」って、制度とは言いません。

その時になってみないとわからないというのが、独立行政法人化なのです。

 

○明石議員(公明)
たしかに何があるかわからないから「緊急枠」というのは難しいのは当たり前だが、公同士であれば、わずかな時間でも、3時間の残業でも請求できる。だが、わずかなお金でも、法人であれば「あんたところ運営交付金があるんだからそれでやったらええやないか」ということになりかねないということを心配している。法人の運営に支障がないように、市長もお考えだと思う。だからそこを設定できないのかと思っているのが一つ。それから健康危機事象というが、こちらで結核が発生、こちらでノロウイルスという事態は健康危機事象とは言わない。一般的な日常の中の問題。そこで後で法人と協議してという悠長な話ではないので、どうか素早く対応できるような制度を協議しながら考えていただければ。条件を付けて枠だけ設けるというのも一つの方法かもしれませんので、ご検討願って、新しくできる法人が適格に動けるよう検討していただきたい。

 

(コメント)

「あんたところ運営交付金があるんだからそれでやったらええやないか」

そうです、そうなるでしょう。これこそ、独立行政法人化です。だから、ダメなんです。

「予備費」などの、新たな答弁を引き出したとも言えますが、「制度構築」とは程遠い状態です。大阪市は「予備費」に言及しましたが、大阪府は「予備費」に触れたことはありません。大阪府が「運営交付金で何とかせい」と言ったら、大阪市だけ支出するわけにもいかないでしょう。そうした調整の手法も、何も制度化されていません。

このままでは、明石議員の指摘通りになるでしょう。

このまま独法化などさせてはなりません!